渡邊 航 5月10日3 分美を学び、美を繋ぐ | 此君亭前日譚 op.8此君亭が完成し、竹工芸家として着実な歩みを進める祥雲斎は、書や骨董の好きな仲間と芸術を語るサークルをつくります。主なメンバーには戦前から付き合いのあった佐藤義詮(別府大創設者)や辛島詢士(医師)、岩田正(岩田学園元理事長)らがいました。その中でも三浦梅園研究で第一線にいた辛...
渡邊 航 4月10日3 分芽吹きのとき | 此君亭前日譚 op.7戦後すぐ、県の商工技手を辞めて竹工芸家として生きていくことを決めた祥雲斎。軍隊から戻ってくると、大分市白木の借家から少し奥まった場所で住居や工房を建設し始めます。 高台に築かれた「賤薪居/せんしんきょ」(貧しい人の薪小屋)と書かれた万寿寺(大分市)の足利紫山老師の扁額が掛か...
渡邊 航 3月10日2 分真の竹芸家へ | 此君亭前日譚 op.6昭和17年に長男の徳三(此君亭現当主/竹芸家)が誕生します。翌年の18年には「心華賦盛籃」(しんかふもりかご)が文展で特選を受賞します。おめでたいことが重なり、作家としても安定した時期に入ります。さらにこの頃、後に一生の付き合いとなっていくメンバーとも知り合います。大分万寿...